2020/05/17 16:31
いつもありがとうございます、
紅茶専門店 紅くろ です。
本日、「CTC茶葉」を発売いたしました!
CTC? と思わず首を傾げられたみなさま、
実は、CTCとは、
C=Crush(叩く)
T=Tear(裂く)、
C=Carl(丸める)
という意味の茶葉の精製法なのです。
こんな激しい工程に耐えられるなんて、なんて強い茶葉なんでしょう!
この形状、世界的に有名なのは、インド最東部のアッサム地方のお茶、いわゆるアッサム。
アッサムはリーフでも売られていますが、リーフで飲むとお茶の美味しさが伝わってきにくいタイプ。
ただ、濃い赤褐色の水色のため、牛乳を入れるとキレイな肌色になります。
そのため、カフェで「レモンかミルクか」聞かれ、「ミルク」にしたときに、自分で直接ミルクを入れただけで
満足度の高いミルクティーの色合いになります。
今回ご提供するCTC茶葉はネパールの東南部、タライというエリアで栽培されている茶葉です。
タライはインドとのボーダーで、うだるように暑く(冬は寒くてうっかり人が死んだりしますが)、
つまりアッサムとほぼ同じ気候なので、こうした暑さに強い茶葉が活発に栽培されているのです。
ふつう茶畑は山の傾斜地に造られるので段々畑ですよね。
でもタライは平原のため、ティーガーデンが見渡す限り平面に広がっているのです。
その光景は実に圧巻でした。
太陽の熱射を浴び、埃っぽい乾燥した空気の中で、青々した葉を付けた幾万本の茶樹。
茶園の畝道を縦横に歩く褐色の人々。茶園が尽きると田園が広がり、そしてまた茶園が始まります。
シュロの木と黒い水牛。
初めて訪れたとき、ネパールに来ているはずなのに、いつのまにかインドに来てしまったのかと思うほど
タライは気候も人も風景もインドとよく似ていました。
とにかく暑い。でも、茶店に入って出てくるのは、熱くて甘い、小さなグラスに入ったミルクティー。
(もしくは氷の入っていないコーラ)
ちなみにミルクティーのことをネパールでは「ドゥ・チヤー」、よく聞く「チャイ」はインドの言葉です。
「チヤー」「チャイ」はお茶の意味ですが、インドで「チャイ」といえばミルクティーと相場が決まっています。
それにスパイスを加えれば「マサラ・チャイ」、ネパール語では「マサラ・ドゥ・チヤー」……というわけです。
だから本来は、「チャイティー」や「チャイティー・ラテ」などの商品名は訳すと……ねぇ、なんか。
話はそれましたが、
私はネパールでもインドでも、この熱くて甘いミルクティーをたらふく飲みました。
ミルクティーにまつわるエピソードは山ほどあります。が、それはまた別の機会に読んでいただくことにして、
私はミルクティーの虜になり、日本でも飲みたい、自分で淹れたいと欲するようになりました。
そうなって初めて、CTC製法の茶葉、を知ったのです。
アッサムのCTCは香りがとびやすいのですが、タライのものは強靭で味も香りも水色も濃く長く続くのが特徴。
そのため煮出して作るミルクティーには最適な茶葉なんですよ。
ミルクティーの淹れ方にはコツがあるのですが、ちゃんと会得してしまえば、
カフェで飲むよりもっと美味しいミルクティーを自分で作ることができます!
この機会にぜひ、お試しください!