2020/05/30 21:32
カトマンズーーネパールの首都。
多民族国家で美味しい紅茶の産地でもある民主共和国です。
とまぁ堅苦しい挨拶はよいとして、
なんと!
先日、カトマンズ郊外から世界一の山、エベレストが顔を覗かせたのです。
これ、実はすごいことなんです。
世界一高い山だから、ネパールのどこででも見える……なんてことはありません。
実際、私は何度もネパールへ行っていますが、
カトマンズからエベレストが見えたことは一度もありません。
エベレストを含むヒマラヤ連峰の他の山は、よく晴れた、特に秋から春先にかけての早朝、
その神々しい姿を見せてはくれますが、
その向こう側にいるエベレストはさすがに見えないのだろうと思っていました。
実は新型コロナによるロックダウンのおかげ(というのは不謹慎か)なのです。
カトマンズの空気、いつも悪いのです。
元々盆地ですから地形的に空気が滞留しやすく、その上、質の悪いガソリンを振りまいて走るバイクとクルマが多く、
また道路の舗装が悪く(現在はかなり改善)埃が巻き上がり易い。
気が付くと、顔はざらざら、鼻の穴真っ黒・・・。
それがロックダウンになり、クルマもバイクも走れなくなったら……
空気が澄んできれいになって、これまで見えなかったエベレストが姿を現した、ということです。
どんだけ空気が汚かったのか。
どんだけ人間は自然を汚してんのか。
どんだけ地球に迷惑かけてんだか。
この写真を眺めながら、つくづく思ってしまいました。
ロックダウンが明けないと、新茶も入荷できないので、
早くネパールもロックダウンを解除し、日本のように経済活動を再開してほしいと思う反面、
この美しく掃除された空がまた濁ってしまうのは悲しいなぁと思います。
自然と人間、コロナも含めて上手に共存できていけたらと切に望んでやみません。